ペット防災のトイレは処理と置き場所から決める
このページは、犬と猫の両方がいる前提で、災害時のトイレを扱います。何を買うかより先に、出た物をどこに置き、いつ捨てるかを決めます。猫砂の選び方と持ち出しは猫向けのページにあるので、ここでは在宅避難と避難先での運用に絞ります。
このページで決まること
- ごみ収集が止まる前提での排泄物の置き場所
- 犬が外で排泄できない期間の組み立て
- 必要量を1日の実測から出す計算式
- 断水中に水を使わない処理への寄せ方
- 避難所で犬を排泄させる場所と時間帯の決め方
- 避難先で確認しておく置き場所と持ち帰りの扱い
量より先に、出た物をどこに置くかを決める
災害の後に困るのは、用品が足りないことよりも、使った後の物を出せないことです。ごみの収集が止まると、家の中に置いておく期間が発生します。何日分たまるかを先に数えて、その量を置ける場所を決めておきます。
置き場所は、生活する部屋から離れていて、直射日光が当たらないところを選びます。集合住宅ではベランダや共用部の扱いが決まっていることがあるので、置いてよい場所を管理規約や管理会社に確認してください。廊下に出す形は、多くの場合は取れません。
袋は二重にして、口を縛る形にします。防臭用の袋を使う場合も、量が増えると効き方が変わるため、外側にもう1枚を足す前提で数を用意します。使用済みの物の捨て方は自治体で分かれるので、平常時に確認して紙に書いておきます。
犬は外で排泄できない期間を想定する
散歩のときに外で排泄する習慣がある場合、災害の後はその前提が崩れます。足元にガラスやがれきがある、街灯が消えている、雨が続いている。どれか1つでも重なると、いつもの時間に出られません。室内で排泄できるかどうかが、そのまま生活のしやすさになります。
当日に室内で覚えてもらうことはできません。平常時に一度だけ、家の中でシーツを使う場面を作っておきます。うまくいかない場合でも、シーツの上に置く、囲いを作る、いつもの合図を使うといった手順を家族で共有しておくと、当日の対応が変わります。
外に出られる場合でも、処理の仕方は変わります。水で流せない状況では、持ち帰る前提になります。散歩バッグに袋を多めに入れておきます。自分の足で歩けない犬を連れて出る場合の段取りは、老犬との避難のページで扱っています。
猫と犬が同じ部屋にいる場合の置き分け
在宅避難では、普段は別の部屋にいる動物が同じ空間で過ごすことがあります。トイレの場所が近すぎると、どちらかが使わなくなることがあります。人が動く動線から外れた場所に、間を空けて置きます。置き場所は、平常時に一度試しておきます。
猫は砂の種類や容器が変わると使わないことがあるため、使い慣れた砂を少量残しておく方法があります。猫側の準備は、猫の防災トイレ準備と避難時の持ち出し方に詳しくまとめています。このページでは、その用品を犬の分と一緒にどう置くかだけを扱います。
頭数が多い場合は、1か所に集めず分散させます。1か所が使えなくなっても、別の場所が残るためです。頭数分の容器が置けない場合の考え方は、多頭飼いの防災のページを見てください。置ける数が足りないと、量の計算より先にそこで詰まります。
必要量は1日の実測に日数と頭数を掛ける
必要量は、袋に書かれた目安ではなく、自分の家の使用量から出します。1週間だけ、1日に使ったペットシーツの枚数と、足した猫砂の量を記録します。この数字が基準になります。記録は、家族の誰か1人がまとめて付けるほうが数がずれません。
式は単純です。シーツは、1日の枚数に日数と頭数を掛けます。猫砂は、1日に足す量に日数と頭数を掛けます。ごみ袋と防臭袋は、1日に使う枚数に日数を掛けます。実際に測ると、想定していた量と差が出ることが多い部分です。
掛け算の結果をそのまま買うと、置き場所が先に足りなくなります。持ち出す分と家に残す分に分け、持ち出しは1日から2日分に絞ります。頭数や体重を入れて量を出すなら、ペット防災備蓄量の計算機が使えます。重さの合計も一緒に出ます。
| 品目 | 計算式 | 実測して記録するもの |
|---|---|---|
| ペットシーツ | 1日の枚数 × 日数 × 頭数 | 1日に使った枚数 |
| 猫砂 | 1日に足す量 × 日数 × 頭数 | 1日に足した量 |
| ごみ袋・防臭袋 | 1日に使う枚数 × 日数 | 1日に使う枚数 |
断水中は、水を使わない処理に寄せる
水が止まっている間、限られた水は飲み水が優先になります。洗って繰り返し使う容器や、流して処理する方法は、その期間は使いにくくなります。使い捨てにできる形へ寄せておくほうが、飲み水を減らさずに済みます。
手を洗えない場面が続くので、手袋とウェットシートを同じ箱に入れておきます。処理のたびに水を使う組み立てにしていると、想定より早く水が減ります。水の確保そのものは、断水したときペットの水をどう確保するかで扱っています。
容器が汚れた場合に備えて、内側に敷く物を用意しておくと、洗わずに交換できます。新聞紙やペットシーツを敷いておく形でも足ります。敷く物を切らすと、そこから水を使う処理に戻ってしまうので、数は多めに持ちます。
避難先では置き場所と持ち帰りを先に聞く
避難所へ連れて行く場合、ペットのトイレを置ける場所は限られます。屋内なのか屋外なのか、雨や日差しを避けられるのか、処理した物をどこに出すのかは、施設ごとに扱いが違います。持ち帰りになる場合もあるため、事前の電話で確認する質問に加えておきます。
置ける面積が狭いことを前提に、小さく畳める容器と、その中に敷く物を一組にしておきます。同じ場所に人が通るので、においへの配慮が必要になる場面もあります。周囲との調整は、避難所で犬が吠える場合の対応と同じ考え方で進められます。
在宅にするか避難所へ行くかの判断そのものは、猫を避難所へ連れて行くか、在宅避難にするかで扱っています。行き先が決まると、必要な用品の形も決まります。先に用品を買うより、行き先の候補を決めるほうが順番として早いです。
避難所で犬を排泄させる場所と時間帯を決める
犬を連れて避難所へ行くと、排泄をどこでさせるかが毎日の問題になります。屋外の一角が指定されることが多く、場所を決めるのは運営です。勝手に決めると苦情の原因になるため、着いた日のうちに、排泄させてよい場所と、処理した物を出す先の2つを聞いておきます。
時間帯も決めておくと楽になります。人の出入りが多い時間を外し、朝と夜の決まった時刻に連れて行く形にすると、通路で人とすれ違う回数が減ります。同じ場所を使う他の飼い主と時間をずらす相談ができれば、順番を待つ時間も短くなります。
外でしか排泄しない犬は、ここで詰まります。雨が続く、夜間に出にくい、指定の場所が遠いという条件が重なると、我慢する時間が長くなります。平常時にシーツの上でできるようにしておくと、この条件に左右されなくなります。合図を決めて練習する手順は、避難所で犬が吠える場面を扱うページに入れてあります。
体格が大きいほど、1回の量も、処理に使う袋の大きさも変わります。小型犬向けの袋しか持っていないと、二重にしても足りません。持ち出しに入れる袋は、うちの子の1回分が入る大きさで数えてください。係留したまま排泄させると、リードの届く範囲が汚れて動かせなくなるので、排泄のときはリードを手に持ちます。
車で待機する場合は密閉できる容器を分ける
車の中で過ごす場合、においがこもり、天候によっては窓を開けられません。使用済みの物を車内にそのまま置かない形にします。ふたが閉まる容器を1つ決めて、それ以外の荷物と分けておきます。容器は、家から持ち出す物の中に最初から入れておきます。
容器は、後席の足元ではなく、荷室側など人が長く座らない位置に置きます。出し入れのたびに開ける回数が増えるので、1回にまとめて処理する形にすると開閉が減ります。処理する時間帯を決めてしまうほうが、回数を管理しやすくなります。
車の中は温度が短時間で大きく変わります。処理した物を長く置くほど扱いにくくなるため、外に出せる場所が使えるようになった時点で出します。出せる場所がどこかは、駐車している施設の管理者に確認してください。
補充が止まらない持ち方にしておく
防災用として別に買うと、期限や湿気の管理が増えます。普段使っている物と同じ物を多めに持ち、古いものから普段の生活で使って買い足す形にすると、常に一定量が家にある状態を保てます。買い足す量は、1回の買い物で戻せる量にします。
猫砂は湿気を吸うので、開封済みと未開封を分けて置きます。開封済みは口を閉じて、床に直接置かないようにします。ペットシーツも、袋を開けたまま長く置くと状態が変わります。開けた日を袋に書いておくと、どれから使うかが決まります。
残量の確認は月に1回で足ります。備え全体の見直しと同じ日に寄せると、思い出す回数が減ります。続け方は、ペット防災の備え度チェックを続ける仕組みで扱っています。数えるのは、シーツの枚数と猫砂の残りと袋の枚数の3つだけです。
よくある質問
ペットのトイレ用品は何日分必要ですか
家庭ごとの使用量で変わるため、1週間だけ実測してから決めます。1日に使うペットシーツの枚数と、足す猫砂の量を記録し、その数字に日数と頭数を掛けます。掛け算の結果を1か所に置こうとすると場所が足りなくなるので、持ち出す1日から2日分と、家に残す分に分けてください。頭数や体重から量を出す場合は、備蓄量の計算機が使えます。
使用済みのペットシーツや猫砂はどこに捨てますか
捨て方は自治体によって分かれるので、平常時に確認して紙に書いておいてください。災害の後は収集が止まる期間が出ます。その間は家の中で保管することになるため、袋を二重にして口を縛り、生活する部屋から離れた場所に置きます。集合住宅では、共用部やベランダに置いてよいかが決まっていることがあるので、管理規約や管理会社にも確認してください。
犬が室内でトイレをしません。どうすればいいですか
災害が起きた日に覚えてもらうことはできません。平常時に一度だけ、家の中でシーツを使う場面を作っておいてください。うまくいかない場合でも、置く場所、囲いの作り方、いつも使っている合図を家族で共有しておくと、当日にやることが決まります。うまくいかない状態が続く場合や、排泄の様子に変化がある場合は、動物病院に相談してください。
避難所にペット用のトイレは用意されていますか
用意されているとは限りません。ペットの受け入れ方法自体が自治体と施設で異なるため、置ける場所があるか、屋内か屋外か、処理した物をどこに出すのかを、事前の電話で確認しておいてください。持ち帰りになる場合もあります。確認したら、回答と確認した日付、担当した部署名を書き残してください。運用は年度で変わることがあります。
避難所で犬の排泄はどこでさせますか
場所は運営が決めていることが多く、屋外の一角を指定される形が一般的です。着いた日のうちに、排泄させてよい場所と、処理した物を出す先の2つを聞いてください。時間帯は人の出入りが多い時間を外し、朝と夜の決まった時刻に固定すると、通路ですれ違う回数が減ります。外でしか排泄しない犬は雨や夜間で出にくい日に困るため、平常時にシーツの上でできるようにしておくと条件に左右されなくなります。
確認に使う一次情報
この備えに使う防災用品
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あわせて確認するページ
- 猫の防災トイレ準備と避難時の持ち出し方
- 避難所で犬が吠える|苦情になる前に決めること
- 断水したときペットの水をどう確保するか
- 猫を避難所へ連れて行くか、在宅避難にするか
- ペット防災備蓄量 計算機|フード何日分・水・トイレ用品を頭数から出す
- ペットシーツは防災で何枚備えるか
- トイレと衛生(商品一覧)
最終更新: 2026-08-26 / 編集: ペット防災室編集部(株式会社Mycat)。
このページは家庭内で情報を整理するための資料です。診断・治療の判断はできません。体調の変化があるときは動物病院に相談してください。避難の可否や方法は、お住まいの自治体および避難所の指示に従ってください。