防災前に確認するペットのマイクロチップ登録情報

このページは、犬や猫にマイクロチップを装着している家庭が、災害の前に確認しておく登録情報の維持を扱います。装着したこと自体ではなく、番号から飼い主にたどり着ける状態が今も続いているかを見ます。制度の細かい内容は登録先で確認してください。

このページで決まること

  • チップに入っている情報と、登録側にある情報の切り分け
  • 登録番号を紙で持っておく置き場所
  • 登録内容を変える必要が出るきっかけの一覧
  • 読み取りが行われる場面と、それまでに必要な表示
  • 家族の誰が手続きを把握しているかの確認

チップにあるのは番号だけだと理解する

マイクロチップに入っているのは識別番号です。飼い主の名前や電話番号は、チップの中ではなく登録データベースの側にあります。番号を読み取った施設が、その登録先に照会して初めて連絡先が分かります。装着していても、登録側の情報が古ければ連絡は届きません。

犬と猫のマイクロチップについては、環境省が犬と猫のマイクロチップ情報登録という仕組みを案内しています。登録や変更の手続きの流れ、必要な情報、対象となる範囲は、この登録サイトで確認してください。ここでは制度の細部を断定しません。運用は変わることがあります。

確認する順番は、装着しているか、登録が済んでいるか、登録してある連絡先が今も使えるかの3つです。装着した時点で終わりにしている場合、3つ目でつまずきます。災害の備えとして見直すのは、この3つ目です。見直す日は、年に1回で足ります。

登録番号を紙にも控えておく

登録が済むと、番号が分かる書類や通知を受け取ります。これがデータだけの場合、停電したときや端末をなくしたときに取り出せません。番号を紙に書き写し、防災バッグの中と家の中の2か所に置きます。写真で撮っておくだけでは、画面が見られない状況で止まります。

はぐれたときに窓口へ伝える情報の中に、この番号が入ります。番号が分かる状態なら、保護された動物との照合が進みます。分からないまま問い合わせると、特徴の説明だけで判断することになり、似た個体との区別に時間がかかります。

書き写した紙には、登録した日と、登録に使った連絡先も一緒に書きます。後から情報を変えるときに、どこを変えたのかが分かるためです。番号だけを控えて、連絡先を控えていないと、古い情報が残っていることに気づけません。

登録内容を変えるきっかけを書き出す

登録情報が古くなるのは、何かの手続きを忘れたときではなく、生活が変わったときです。書き出しておくきっかけは5つあります。引っ越し、電話番号の変更、メールアドレスの変更、姓の変更、そして譲渡や引き取りで飼い主が変わったときです。

見落としが多いのは、メールアドレスです。契約していた携帯会社を変えてアドレスが使えなくなると、登録先からの通知が届かなくなります。それでも登録上は有効な連絡先として残るため、気づく機会がありません。年に1回、受信できるかを自分宛の確認で見ます。

変更の手続き方法と、必要になる情報は登録先の案内に従います。手続きに時間がかかる場合もあるため、引っ越しの荷造りと同じ週にやることとして書いておくと後回しになりません。転居届や電話番号の変更手続きと同じ紙に並べておく方法もあります。

読み取る人がいて初めて働くことを前提にする

マイクロチップの読み取りには専用の機器が必要です。近所で保護してくれた人が、その場で番号を確認することはできません。動物病院や、保護を扱う施設、自治体の窓口へ持ち込まれてから読み取られる流れになります。つまり、そこへ届くまでの間はチップは働きません。

その間を埋めるのが、外から見える表示です。首輪やハーネスに付ける表示があれば、施設へ運ばれる前にその場で電話がかかってくる可能性があります。チップがあるから表示は要らない、という組み立てにはしません。役割が重なっていないためです。

表示と紙とチップをどう分担させるかの全体像は、ペット防災カードと迷子札に書く情報の整え方に置いています。このページは、そのうちチップの登録情報だけを扱います。何を体に付けて何を紙に回すかは、そちらを先に読んでください。

マイクロチップ・登録データベース・外から見える表示の、情報の在りかと役割
情報の在りか 入っている内容 更新 連絡先が分かるまで
マイクロチップ本体 体内 識別番号だけ 一度入れたら変わらない 専用機器で番号を読み、登録先へ照会
登録データベース 環境省の登録先 飼い主の名前・連絡先 引っ越し・番号変更などで変更手続き 番号で照会して連絡先が判明
外から見える表示(迷子札) 首輪・ハーネス 連絡先を直接記載 情報が変われば書き直す その場で読めて電話できる

はぐれたときに番号を伝えられる形にしておく

はぐれた後に連絡する先は、警察、自治体の動物担当窓口、近隣の動物病院などです。窓口の名称と受付の仕組みは地域で違うため、実際の届出先は各窓口へ確認してください。伝える内容は、慌てている場面では組み立てにくいので、先に定型文にしておきます。

定型文に入れるのは、種類、毛色と模様、性別、体格、首輪の有無、マイクロチップの番号、いなくなった日時と場所、こちらの連絡先です。番号を紙に控えてあれば、この定型文をそのまま読み上げられます。口頭で組み立てないで済む形にしておきます。

はぐれた後の時間の使い方は、猫が脱走して何日で戻るかのページで経過時間ごとに整理しています。届出はその流れの一部です。番号を伝える場面は最初の1日のうちに来るので、控えの置き場所は取り出しやすいところにします。

装着していない場合にできることを分けて考える

装着するかどうか、いつ装着するかは、動物病院で相談する内容です。このページでは可否の判断はしません。装着していない期間にできるのは、外から読める表示を整えること、特徴が分かる写真を紙で残すこと、紙のカードに識別に使える情報を書いておくことです。

写真は、顔の正面、全身、模様や欠けた部分が分かる箇所の3枚を目安にします。1枚だけでは、似た個体と区別がつきません。紙で持っておくと、通信が使えない状況でも見せて説明できます。撮った日付を裏に書いておくと、いつの状態かが分かります。

装着している場合でも、この3つは同じように必要です。チップの有無で、外から見える表示や写真の役割は変わりません。装着したことを、他の備えを省く理由にはしないという整理です。省いた分は、必要になった場面でそのまま抜けになります。

家族の誰が手続きを把握しているか確認する

登録の名義や手続きは、飼い主本人が行う前提になっていることがあります。本人が連絡を取れない状況でも、家族が番号と登録の存在を知っていれば、窓口に伝えられる情報が残ります。番号を書いた紙の置き場所を、少なくとも1人には共有しておきます。

一人暮らしの場合は、共有先が家族とは限りません。合鍵を預けている相手や、緊急時の連絡先にしている相手に、動物がいることとチップの有無を伝えておく形になります。連絡先の決め方は一人暮らしの防災のページで扱っています。

共有するのは番号と、控えを置いてある場所だけで足ります。登録の変更手続きまで他の人に任せる必要はありません。伝えるときは、口頭ではなく紙に書いて渡すほうが、後から確認できます。紙は、番号の控えと同じ場所に入れておきます。

よくある質問

マイクロチップを入れていれば迷子札は必要ありませんか

役割が違うため、どちらかで代わりにはなりません。チップの読み取りには専用の機器が必要で、動物病院や保護を扱う施設へ持ち込まれてから番号が分かります。その前に見つけた人がその場で連絡できるようにするのが、外から読める表示の役割です。施設へ届くまでの時間を埋めるものと、外れずに残るものを、並行して持つ形になります。

引っ越したら何をすればいいですか

登録してある連絡先を変更する手続きが必要です。手続きの方法と必要な情報は、環境省の犬と猫のマイクロチップ情報登録の案内で確認してください。あわせて、迷子札や紙のカードに書いてある住所と電話番号、かかりつけの動物病院の記載も同じ日に見直します。1か所だけ直して他が古いままだと、どれが正しいのか分からなくなります。

登録番号が分からなくなりました

手元の書類や、装着したときの記録に残っていることがあります。見つからない場合は、装着や登録を行った動物病院、または登録先の案内に沿って確認してください。読み取りによって番号を確認できる場合もありますが、対応は施設によって異なります。番号が分かったら、その場で紙に書き写し、防災バッグと家の2か所に置いてください。

災害の前に確認しておくことは何ですか

3つです。登録してある電話番号とメールアドレスが今も使えるか、番号を紙で持っているか、家族の誰かがその置き場所を知っているか。3つとも年に1回見れば足ります。備え全体の見直しと同じ日に寄せると、思い出す回数が減ります。登録内容の変更が必要な場合は、環境省の犬と猫のマイクロチップ情報登録の案内に従って手続きしてください。

確認に使う一次情報

この備えに使う防災用品

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最終更新: 2026-08-25 / 編集: ペット防災室編集部(株式会社Mycat)。

このページは家庭内で情報を整理するための資料です。診断・治療の判断はできません。体調の変化があるときは動物病院に相談してください。避難の可否や方法は、お住まいの自治体および避難所の指示に従ってください。