冬の停電と留守番|暖房が止まった家の寒さ対策
冬の留守番で守るのは部屋の温度ではなく、寝床の中の温度です。暖房が止まった部屋は窓ぎわと床から冷え、広い部屋ほど早く熱を失います。ここでは、電気を使わずに寝床を囲む手順と、火や高温を伴う器具を不在時に使わない線の引き方、帰れないときに人を呼ぶ時刻の決め方を整理します。
このページで決まること
- 熱が逃げるのは床と窓と部屋の広さだと分ける
- 出かける前に寝床を離す・浮かせる・囲むの3手で終える
- 湯たんぽとカイロを不在時に使わない線を引く
- 冬に見落とす乾燥と、水が減っていないことの読み方
- 体の小さい子に合わせて人を呼ぶ時刻を前倒しする
留守番中の家で、熱はどこから逃げますか
冬に室温が下がる経路は、窓と床と、部屋の広さです。暖房が止まった部屋は、まず窓ぎわと床に近いところから冷えます。壁に付けた温度計が示すのは、その高さの空気の温度です。床に置いた寝床の中は、それより低いことがあります。
広い部屋ほど、暖まっていた空気は早く失われます。電気が止まればリビング全体を保つことはできませんが、動物の体のまわり数十cmだけを保つことはできます。冬の留守番で作るのは、部屋の温度ではなく寝床の温度です。
同じ家でも、玄関や廊下に近い場所、北向きの部屋、窓が大きい部屋は先に冷えます。どの部屋がいちばん冷えにくいかは、暖房を止めた休みの日に一度測っておくと分かります。
出かける前に寝床を囲む
やることは3つです。寝床を窓から離す、床から浮かせる、上と横を覆って空間を小さくする。どれも電気を使わず、出かける前の数分で終わります。
床から浮かせるのは、すのこ、厚手のマット、たたんだ毛布のどれでも構いません。床に直接置いた寝床は、下から熱を奪われ続けます。数cm持ち上げるだけでも違いが出ます。
上と横を覆うときは、動物が自分で出入りできる口を必ず残します。段ボール箱を横に倒し、入り口以外を毛布で覆う形が作りやすい方法です。完全に閉じてしまうと、暖かくなりすぎたときに逃げられなくなります。
電気を使わない保温で、置いてよい物と置かない物
置いてよいのは、毛布、フリース、たたんだタオル、段ボール、保温シートのように、それ自体が熱を出さず、濡れず、倒れない物です。数を増やすより、寝床の周囲を隙間なく囲むほうが効きます。
湯たんぽは留守中には向きません。低温やけどの心配を家庭で管理できないこと、時間がたてば冷たい塊になること、倒れて寝床が濡れる可能性があることの3つが理由です。在宅していて様子を見られるときの道具として分けて考えてください。
使い捨てのカイロも同じ理由で、動物のそばに置いたまま家を空けるのは避けます。噛んで中身が出る、体に貼り付いたまま動けなくなるといったことが起きても、留守中は誰も気付けません。
加温マットや暖房器具は不在時にどう扱いますか
電気を使う加温マットは、停電すれば止まります。止まったときに冷たい板になるのか、素材として少し熱を残すのかは製品で違います。冬の留守番で電気の保温だけに頼らないのは、止まった瞬間に何も残らない可能性があるためです。
ストーブやファンヒーターのように、火や高温を伴う器具は不在時には使わないという線を先に引いておきます。動物が倒す、近づきすぎる、上に物が落ちるといったことが起きたときに、留守中は誰も対処できません。
復電したときの動きも確認しておきます。設定温度が初期値に戻る、タイマーがずれる、そもそも自動で再開しない、という違いが製品ごとにあります。平常時にコンセントを抜いて挿し直し、どうなるかを一度見ておいてください。
冬に見落とすのは乾燥と水です
暖房が動いている冬の部屋は乾燥します。停電して暖房も加湿器も止まると、今度は室温が下がりながら空気が動かない状態になります。どちらの状態でも、飲める水が手の届く場所にあることは変わらず必要です。
当サイトでは、犬猫の1日の飲水量として体重1kgあたり50mL前後という目安を使っています。体重7kgの犬ならおよそ350mLです。冬は夏ほど減らないため、帰宅したときに水がほとんど減っていないことがあります。それが暑くないからなのか、飲んでいないのかは、量だけでは分かりません。
器は寝床から遠すぎない場所に置きます。冷える廊下を通らないと水にたどり着けない配置になっていると、飲む回数が減ります。夏と冬で器の置き場所を変えてよいと決めておくと、季節の切り替えのときに見直せます。
帰れないときに人を呼ぶ時刻をどう決めますか
担当を誰にするか、何時間で動いてもらうかという枠組みは、留守番のページで作ります。冬にそこへ足す条件は1つ、体格です。同じ家でも、いちばん小さい子を基準に時刻を決め直します。
子犬や子猫、小型の犬、小動物、高齢の動物は、体の大きい動物より周囲の温度の影響を受けやすいとされます。同じ家に体格の違う動物がいる場合は、いちばん小さい子に合わせて時刻を決めます。
頼む相手に伝えるのは、寝床がどこにあるか、囲いをどう戻してほしいか、水をどこに足すかの3点です。停電中は暖房を動かせないため、頼めるのは電気の要らない範囲に限られます。何ができないかを先に伝えておくほうが、相手は迷わずに済みます。
帰宅してから見る順番と、翌シーズンへの申し送り
帰ったら、囲いの中に手を入れます。動物がそこにいるか、中がまだ暖かいか、敷いた物が濡れていないか。この3つは温度計を探すより早く分かります。そのあとで、水と食事と排泄を見ます。
囲いが崩れていた、敷いた物が濡れていた、囲いの外で寝ていたという結果は、翌日に形を変える材料になります。動物の様子そのものに気になる点があった場合は、家庭で結論を出さず、かかりつけの動物病院へ相談してください。
シーズンが終わったら、使った物と使わなかった物を分けて片づけます。囲いに使った段ボールの大きさ、毛布の枚数、いちばん冷えなかった部屋。この3つを紙に残しておくと、翌年は出かける前の数分で同じ形を作れます。
よくある質問
暖房をつけたまま出かけてもいいですか
器具の種類で線を引いてください。火や高温を伴うストーブ、ファンヒーター、こたつは、不在時には使わない側に置きます。倒れる、近づきすぎる、上に物が落ちるといったことが起きても、留守中は誰も止められないためです。使う場合でも、それは停電した瞬間に消えます。囲いのほうを先に作っておけば、消えても何かが残ります。
湯たんぽを留守中に入れておいてもいいですか
留守中には向きません。低温やけどの心配を家庭で管理できないこと、時間がたてば冷たい塊になること、倒れて寝床が濡れる可能性があることが理由です。在宅していて様子を見られるときの道具として分けてください。留守中の保温は、それ自体が熱を出さず濡れない素材で寝床を囲む形にします。
冬の留守番は何時間まで大丈夫ですか
うちの子が何時間まで平気かを、こちらで示すことはできません。体格と被毛の量だけでも差が大きく、持病があればさらに変わります。健康診断や通院の機会に、かかりつけの動物病院へ聞いてみてください。ここで扱えるのは時間の長さではなく、その間に寝床が冷えない形を作れているかどうかです。
停電から復旧したとき、加温マットは元の設定に戻りますか
製品によって違います。自動で再開するもの、電源が切れたままになるもの、設定温度が初期値に戻るものがあります。平常時にコンセントを抜いて挿し直し、どう動くかを一度見ておいてください。復電後に動き出さない機器があると、その日の夜に静かに影響が出ます。
確認に使う一次情報
この備えに使う防災用品
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最終更新: 2026-08-26 / 編集: ペット防災室編集部(株式会社Mycat)
このページは家庭内で情報を整理するための資料です。診断・治療の判断はできません。体調の変化があるときは動物病院に相談してください。避難の可否や方法は、お住まいの自治体および避難所の指示に従ってください。