ペットの避難所受け入れは到着してからの運用で決まる

犬や猫を連れて指定避難所に着いた場面から先の話です。受け入れているかどうかは事前に確認できても、着いてからどう過ごすかは施設ごとに違います。ここでは受付から飼育場所の運用までを順番に扱います。

このページで決まること

  • 受け入れ可という回答に含まれる4通りの飼育場所
  • 受付で申し出る内容と、名簿に書く項目
  • 飼育場所に着いてから確認する6つ
  • 世話の当番と、飼い主が離れる時間の作り方
  • 排泄と臭いの扱いを他の飼い主と決める手順

受け入れ可という回答には幅がある

同じ「受け入れています」という回答でも、実際の飼育場所は分かれます。飼い主と同じ部屋、建物内の別室、屋根のある屋外スペース、敷地内に自分で用意したテントや車という4通りが考えられます。どれになるかは施設の構造と、その回の運営の判断で変わります。

つまり、事前に受け入れの可否だけを確認しても、当日の生活は決まりません。可否と一緒に、飼育場所が屋内か屋外か、飼い主が同じ建物にいられるか、ケージを自分で用意するのかを聞いておく必要があります。聞き方と記録の残し方は、避難先を選ぶページにまとめてあります。

運営が始まってから場所が変わることもあります。到着したときの案内が最終形とは限らないため、変更があったときに誰に聞けばよいかを、最初に確認しておくと動きやすくなります。避難者の数や天候で割り当てが動くこともあるので、荷物は積み上げず、移動できる形でまとめておいてください。

「受け入れ可」に含まれる4通りの飼育場所と、その特徴
飼育場所 屋内か屋外か 特徴・確認すること
飼い主と同じ部屋 屋内 飼い主が同室で過ごせる
建物内の別室 屋内 飼い主は同じ建物にいられる
屋根のある屋外スペース 屋外 雨の向き・日当たり・風の通りを確認する
敷地内の車やテント 屋外 ケージや設営を自分で用意する

受付で申し出る内容と名簿に書く項目

受付では、まず動物を連れていることを申し出ます。人の受付と動物の受付が分かれている施設もあれば、同じ窓口で扱う施設もあります。黙って中に入ると、あとで場所の割り当てをやり直すことになるため、最初に伝えます。

書くことになる項目は、飼い主の氏名と連絡先、動物の種類と頭数、名前、性別、年齢、体格、ケージの有無、マイクロチップの有無や鑑札の番号、かかりつけの動物病院あたりです。施設によって様式は違いますが、聞かれる内容は大きく変わりません。

これらを口頭で答えるより、あらかじめ紙にまとめて持って行くほうが速く済みます。受付は混み合うので、読み上げるだけで終わる形にしておくと待ち時間が短くなります。同じ紙は預け先に渡すときにも使えます。書く項目は、識別情報を扱ったページで詳しく整理しています。

飼育場所に着いてから確認する6つ

場所を割り当てられたら、6つを見ます。屋根と壁があるか、雨が吹き込む向きか、日が当たる時間帯はどうか、風の通り道か、水を汲める場所はどこか、排泄に連れて行ける場所はどこかです。夏と冬では、同じ場所でも過ごしやすさが逆になります。

次に、自分の出入りの動線を決めます。人の居場所と動物の場所を何度も往復することになるため、通路をふさがない経路と、荷物を置く位置を最初に決めます。夜間に動くことも想定して、暗い時間帯の経路も見ておきます。

電源が使えるかどうかも確認します。使える場合でも、動物のために自由に使えるとは限りません。使用のルールは運営が決めるので、勝手につながず、確認してから使います。使えない前提で、電池で動く物を持ち込んでいるかどうかも、この時点で見ておいてください。

世話は誰がするかと、飼い主が離れる時間

避難所では、動物の世話は飼い主が行う前提で運営されることが一般的です。給餌、給水、排泄の処理、ケージの清掃は自分で行います。これを前提にすると、自分が動物のそばを離れる時間をどう作るかが問題になります。食事や物資の受け取り、家の様子を見に戻る移動の間、動物をどうするかを先に決めておきます。

家族が複数いる場合は、時間帯で当番を分けます。1人で連れて来ている場合は、同じ場所にいる他の飼い主と、短時間だけ様子を見合う取り決めができないか相談します。頼む相手には、名前と、触ってよいかどうか、苦手なものを伝えておきます。

自分が離れている間に何かあったときのために、連絡先を書いた紙をケージの見える位置に貼っておきます。長い説明は読まれないので、短い文に絞ります。近づくときの注意も1行で書いておくと、行き違いが減ります。

排泄と臭いの扱いを先に決める

排泄は、どこでさせるか、使ったものをどこに捨てるかの2つを最初に確認します。どちらも運営が決めていることが多く、勝手に場所を決めると苦情の原因になります。捨て場所が分かれている場合は、袋を二重にするなどの扱いも聞いておきます。

処理に使う袋、消臭のための袋、手を拭くもの、ケージの下に敷くものは、自分で持ち込む前提で考えます。避難所で配られるかどうかは分かりません。持ち出し袋にこれらを入れておく話は、防災バッグのページで扱っています。

屋外の飼育場所では、雨で流れることや、地面に染みることも考えます。下に敷く物を1枚持っているだけで、扱いがかなり楽になります。同じ場所を使う他の飼い主と、掃除の時間帯を合わせると、臭いがこもりにくくなります。

ほかの飼い主と決めておくこと

同じ場所に複数の家庭の動物が集まると、給餌の時間、通路の使い方、子どもが近づくときのルール、鳴き声への対応が問題になります。最初に顔を合わせたときに、この4つだけでも話しておくと、あとの調整が楽になります。

犬の鳴き声については、置き場所と覆い方で減らせる部分があります。ここは扱いが細かいため、吠えへの対応を扱ったページにまとめてあります。到着後に困っている場合も、そちらの置き場所の考え方がそのまま使えます。苦情が出てから動くより、割り当てられた直後に位置を調整するほうが早く済みます。

掲示できる場所があるなら、動物の名前と飼い主の名前を書いた紙を貼っておきます。誰の動物か分かる状態にしておくと、運営からの連絡が届きやすくなります。連絡先も書く場合は、掲示に載せる範囲と、運営にだけ伝える範囲を分けて考えてください。

避難所での生活が難しいときの切り替え

受け入れが屋外だけだった、頭数の制限に引っかかった、動物が場所に慣れないといった場合は、避難所にとどまることを前提にしないほうが落ち着いた判断になります。切り替え先は、建物が無事なら在宅避難、車での待機、預け先の3つです。

在宅避難に切り替えられるかどうかは、建物の安全など条件で判定します。車で待機する場合は、車内の温度が短時間で変わることが最大の注意点になります。どちらも判断の手順は避難先を選ぶページにまとめてあります。預ける場合の相手の決め方は、預け先のページの範囲です。

体調に関わる変化が見られた場合は、その場で判断せず、食べた量、飲んだ量、排泄、様子を記録して、動物病院や巡回している獣医師に相談してください。記録があると、限られた時間で状況を伝えやすくなります。移動や環境の変化が続いた日付も一緒に書き残しておいてください。

よくある質問

避難所はペットを受け入れてくれますか

扱いは自治体と施設ごとに違うため、一律には言えません。受け入れていても、飼い主と同じ部屋とは限らず、建物内の別室、屋根のある屋外、敷地内の車やテントという形もあります。確認するときは、指定されている避難所の名前を挙げて、飼育場所が屋内か屋外か、飼い主が同じ建物にいられるか、頭数や種類の制限があるかまで聞いてください。回答と確認した日付を残しておきます。

避難所でペットと同じ部屋にいられますか

同室になるかどうかは施設の構造と運営の判断によります。受け入れ可という回答だけでは決まりません。同室を希望する場合は、事前の確認のときにその点を明示して聞いてください。同室にならない場合、自分が動物のそばを離れる時間が生まれるため、家族での当番や、連絡先を書いた紙をケージに貼るといった準備が必要になります。運営が始まってから場所が変わることもあります。

避難所へはケージを自分で持って行く必要がありますか

自分で用意する前提の施設が多いと考えて準備しておくほうが確実です。用意されている場合でも、数や大きさが合うとは限りません。ふだんから慣れている物を持ち込めると、動物にとっての負担も小さくなります。折りたたみのケージやサークルは車に載せておくと玄関の荷物を軽くできます。事前の確認のときに、ケージの用意について必ず聞いておいてください。

避難所に着いたら、最初に何をすればいいですか

受付で動物を連れていることを申し出て、名簿に必要な項目を書きます。次に割り当てられた飼育場所で、屋根と壁、雨や日差しの向き、風の通り、水を汲める場所、排泄に連れて行ける場所、自分の出入りの動線を確認します。そのうえで、排泄したものの捨て場所と、電源を使ってよいかを運営に聞きます。ここまでを最初にやると、そのあとの生活が組み立てやすくなります。

確認に使う一次情報

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最終更新: 2026-08-25 / 編集: ペット防災室編集部(株式会社Mycat)。

このページは家庭内で情報を整理するための資料です。診断・治療の判断はできません。体調の変化があるときは動物病院に相談してください。避難の可否や方法は、お住まいの自治体および避難所の指示に従ってください。