避難所で犬にトイレをさせる場所とマナー

犬を連れて避難所に着いたあと、最初に困るのが排泄をどこでさせるかです。人と動物が同じ敷地にいる場所では、家と同じようにはいきません。ここでは、排泄場所の指定に従うことを前提に、シーツの使い方、マーキングや後始末のマナー、我慢のさせ過ぎを避ける間隔を、防災の準備として先に決めておく形で扱います。

このページで決まること

  • 到着直後に排泄場所を確認する順番
  • ペットシーツと防臭袋の使い方と持ち出す量
  • マーキングと後始末で苦情にしないための手順
  • 我慢のさせ過ぎを避ける時間の目安の作り方
  • 屋外飼育スペースと室内での違い

到着したら、まず排泄場所を確認する

避難所に着いてケージや荷物を置く前に、犬の排泄をどこでしてよいかを運営の担当者に確認します。ペットの飼育スペースが屋外の一角に指定されている場合が多く、その中でも排泄をさせてよい場所と、してはいけない場所が分かれていることがあります。勝手に空いている場所で済ませると、後から使えなくなる原因になります。

確認するのは3点です。排泄をしてよい場所、使った後の処理をどこに捨てるか、水を流せる場所があるか。これを最初に聞いておくと、犬がそわそわし始めてから慌てずに済みます。指定された場所が分かりにくいときは、貼り紙や表示を探す前に人に聞くほうが早く、間違った場所を使うリスクも下がります。

ペットシーツをどう使うか

避難所では、地面に直接させるのではなく、指定された場所にペットシーツを敷いてその上でさせる形が扱いやすくなります。シーツを使えば、地面を汚さずに済み、使い終わったものをそのまま丸めて捨てられます。普段からシーツの上でトイレができる犬は、慣れない場所でも失敗が減るので、防災の準備として平常時に練習しておく価値があります。

持ち出す枚数は、家にいるときの1日の回数に日数を掛けて出します。1日に何回するかを平常時に数えておき、備蓄の日数分を用意します。多めに感じても、環境が変わると回数が増える犬もいるため、余りが出る前提で持っておくほうが安心です。使ったシーツを入れる防臭袋も、同じ枚数だけ組みで用意しておきます。

1日の排泄回数と備蓄日数から出すペットシーツの必要枚数(回数×日数)。防臭袋も同数を組みで用意する。
1日の排泄回数 3日分 5日分 7日分
3回 9枚 15枚 21枚
5回 15枚 25枚 35枚
7回 21枚 35枚 49枚

マーキングと後始末のマナー

オス犬に多いマーキングは、避難所では特に問題になりやすい行動です。柱、壁、他の人の荷物にかけてしまうと、掃除の手間と苦情の両方につながります。指定された場所の外では足を上げさせないよう、リードを短く持って歩かせ、立ち止まりそうな場所では引き寄せておきます。マナーベルトやマナーパンツを使うと、とっさのマーキングをある程度受け止められます。

後始末は、した直後にその場で片付けます。便は袋に入れて口を縛り、指定されたごみの場所へ。尿はシーツで受けきれなかった分を拭き取り、水で流せる場所なら軽く流します。片付けの道具は自分の分を持ち込むのが基本で、避難所の備品を当てにしないでください。使い終わった袋をまとめて入れる大きめの袋も1枚あると、においが広がりません。

我慢のさせ過ぎを避ける

慣れない場所では、犬が排泄を我慢してしまうことがあります。人が多い、音がする、地面の感触が違うといった理由で、いつもの間隔でしなくなります。我慢が続くと体に負担がかかるため、時間で区切って排泄の機会を作るようにします。普段の間隔を平常時に把握しておき、それより短めに、決まった時間で場所へ連れて行きます。

半日以上まったくしない、または明らかに様子がおかしいと感じるときは、環境のせいなのか体調なのかを自分で判断せず、かかりつけの動物病院に相談してください。ここでできるのは、我慢の原因になりやすい刺激を減らすことです。飼育スペースの中でも人通りの少ない側を選ぶ、いつも使っているシーツやにおいのついた布を敷く、といった工夫で排泄しやすくなります。

排泄場所の指定に従う理由

避難所は多くの人と動物が限られた場所を分け合う場です。排泄場所の指定は、においや衛生の問題を一か所にまとめ、動物が苦手な人と距離を取るために設けられています。指定を無視して便利な場所を使うと、その積み重ねがペットの受け入れそのものを難しくします。次に避難する人のためにも、決められた場所を守ることが結果的に自分の犬の居場所を守ります。

指定された場所が遠い、使いにくいと感じたときは、自分で別の場所を使い始める前に運営へ相談します。場所の追加や時間帯の調整で解決することがあります。到着直後は運営も調整に応じやすい時間帯なので、気づいた時点で早めに伝えるほうが通りやすくなります。

屋外スペースと室内での違い

犬の飼育スペースが屋外に割り当てられた場合は、雨や夜間の冷えの中で排泄させることになります。地面がぬかるむとシーツが使いにくいので、下に敷く板やマットを1枚持っておくと扱いやすくなります。夜間に連れ出すときのために、両手が空くよう明かりは頭に付けられるものを用意しておきます。

小型犬などで室内の別室に入れる場合でも、排泄は指定された場所でさせるのが基本です。室内では特ににおいがこもるため、防臭袋の口をしっかり縛り、使ったシーツをその場に置きっぱなしにしないことが、周りとのトラブルを避ける近道になります。避難所での吠えなど排泄以外のトラブルへの備えは、別のページにまとめています。

持ち出しに入れておく排泄用品

防災バッグに組みで入れておくのは、ペットシーツ、防臭袋、便を拾う袋、マナーベルトかマナーパンツ、拭き取り用のウェットシート、下に敷く板かマットです。どれも軽く、かさばらないので、フードや水とは別に排泄用としてひとまとめにしておくと、到着後に取り出しやすくなります。

量は備蓄の日数に合わせます。当サイトでは備蓄の目安を5〜7日分(自治体により3日または7日)としているので、1日の排泄回数にこの日数を掛けた枚数を用意します。使うたびに減るものなので、家の備蓄から補充する形にして、バッグの中身だけで完結させないほうが切らしにくくなります。

よくある質問

避難所で犬のトイレはどこでさせればいいですか

自分で決めず、到着したら運営の担当者に排泄してよい場所を確認してください。ペットの飼育スペースが屋外に指定されていることが多く、その中でも排泄可の場所と不可の場所が分かれている場合があります。あわせて、使った後の処理をどこに捨てるか、水を流せる場所があるかも聞いておくと、犬がそわそわし始めてから慌てずに済みます。指定が分かりにくいときは、貼り紙を探すより人に聞くほうが早く確実です。

避難所でペットシーツは何枚持っていけばいいですか

家にいるときの1日の排泄回数を平常時に数えておき、それに備蓄の日数を掛けた枚数が目安です。当サイトでは備蓄を5〜7日分(自治体により3日または7日)としているので、1日5回なら7日で35枚という計算になります。環境が変わると回数が増える犬もいるので、余る前提で多めに持ち、使った分は家の備蓄から補充する形にすると切らしにくくなります。防臭袋も同じ枚数を組みで用意してください。

犬がマーキングしてしまうのを避難所でどう防ぎますか

指定された排泄場所の外では足を上げさせないよう、リードを短く持って歩かせ、柱や他の人の荷物など立ち止まりそうな場所では引き寄せておきます。マナーベルトやマナーパンツを使うと、とっさのマーキングをある程度受け止められます。もししてしまったら、その場ですぐ拭き取り、水で流せる場所なら軽く流してください。片付けの道具は避難所の備品を当てにせず、自分の分を持ち込むのが基本です。

慣れない避難所で犬が排泄を我慢して心配です

人の多さや音、地面の感触の違いで、犬が我慢してしまうことはよくあります。普段の間隔を把握しておき、それより短めに決まった時間で排泄の場所へ連れて行くと機会を作れます。いつも使っているシーツやにおいのついた布を敷く、人通りの少ない側を選ぶといった工夫も助けになります。半日以上しない、様子がおかしいと感じるときは、環境のせいか体調かを自分で判断せず、かかりつけの動物病院に相談してください。

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最終更新: 2026-08-27 / 編集: ペット防災室編集部(株式会社Mycat)。

このページは家庭内で情報を整理するための資料です。診断・治療の判断はできません。体調の変化があるときは動物病院に相談してください。避難の可否や方法は、お住まいの自治体および避難所の指示に従ってください。