夏の停電と留守番|エアコンが止まった家の暑さ対策

夏の留守番で室温を上げているのは、外の気温よりも先に窓から入る日射と、閉め切った部屋にたまる熱です。停電するとエアコンも扇風機も同時に止まるため、電気が使える前提の対策だけでは残りません。ここでは、出かける前の5分で決めることと、帰れないと分かったときに誰へ何を頼むかを整理します。

このページで決まること

  • 室温を上げているのが外気より先に日射と排熱だと分ける
  • 出かける前の5分で日射・風の道・逃げ場を決める
  • 夏は減りが速い前提で水の器を2か所以上に分ける
  • 保冷剤は溶けて濡れる前提で寝床の外に置く
  • 帰れないときに人を呼ぶ時刻を夏だけ前倒しする

留守番中の家で、室温を上げているのは何ですか

夏に室温が上がる経路は、外気そのものよりも、窓から入る日射と、閉め切った部屋にたまる熱です。留守中は窓もカーテンも動かないため、朝の涼しい時間に出た家が、午後にいちばん暑くなります。停電するとエアコンと扇風機が同時に止まり、たまった熱がそのまま残ります。

熱は上にたまります。人が立って感じる温度と、床に近い場所で丸くなっている犬猫のまわりの温度は同じではありません。ケージを台の上に置いている場合や、寝床が棚の上にある場合は、想定より高い温度の中にいることになります。

留守中の室温は、出かけたときの温度ではなく、いちばん暑い時刻の温度で考えます。休みの日に一度、午後の同じ時刻に室温を見ておくと、出かける前に何をすればよいかが具体的になります。

出かける前の5分で決める3つ

1つ目は日射です。午後に日が差し込む窓のカーテンやブラインドを閉めてから出ます。閉めるのは全部の窓ではなく、日を受ける面だけで足ります。どの窓が午後に日を受けるかは、休みの日に一度見ておけば分かります。

2つ目は風の道です。防犯上開けられない窓が多い家では、部屋のドアを開けたままにして、家の中で空気が動く経路を1本だけ残します。締め切った1部屋に入れておくより、廊下や別の部屋へ移動できるほうが、停電したときの逃げ場になります。

3つ目は逃げ場です。床に近い涼しい場所と、いつもの寝床の両方に行けるようにしておきます。ケージに入れて出かける家庭では、ケージの中だけで温度の差を作れないため、ケージの置き場所そのものを日の当たらない側へ移します。

夏は水がどれだけ要りますか、どこに置きますか

当サイトでは、犬猫の1日の飲水量として体重1kgあたり50mL前後という目安を使っています。体重4kgの猫ならおよそ200mLです。夏の留守番では、この量を置いてある量ではなく、こぼれても蒸発しても残る量として考えます。

器は1か所にまとめず、2か所以上に分けます。倒れる、こぼれる、毛やほこりが浮くといったことが起きても、別の器が残ります。深い器より、口が広くて重い器のほうが倒れにくく、帰宅したときに水がどれだけ減ったかも見て分かります。

置き場所は、日が差す床と、家電のそばを避けます。留守中に水がぬるくなるのは避けられませんが、直射日光が当たる場所に置くかどうかで差は出ます。帰宅して水の減り方を見れば、その日の家の暑さの見当が付きます。

保冷剤や凍らせたペットボトルはどう置きますか

保冷剤も凍らせたペットボトルも、溶ければ必ず濡れます。留守中は拭く人がいないため、寝床の中に置くと寝床が濡れたまま何時間も残ります。タオルで包んでも、時間がたてばタオルごと濡れます。

置くなら、寝床の外側、床の上、動物が自分で近づいたり離れたりできる場所です。金属のプレートや石のマットのように濡れない物は、寝床の横に置いても後始末が要りません。

冷たい物を1か所だけに置くと、そこが唯一の居場所になります。近づける場所と離れられる場所の両方を残し、どちらを選ぶかは動物に任せる形にしておくのが、見ていられない時間帯にはいちばん確実です。

帰れないと分かったら、何時に誰へ頼みますか

誰が家に向かうか、何時間連絡がなければ動いてもらうかという体制そのものは、留守番のページで決めます。夏に足すのは、そこで決めた時刻を前倒しするという一手です。家に人が入るまでの猶予が、ほかの季節より短くなるためです。

前倒しの幅は家によって違います。西日が強い部屋か、最上階か、風が通るか、何頭いるかで変わります。いちばん暑い時刻に自分が家にいた日の室温を思い出し、そこから逆算する形が現実的です。

頼む相手に伝えるのは、鍵の場所と、入ったら最初に窓とカーテンをどうしてほしいかの2点です。停電中はエアコンを動かせないため、頼めるのは窓を開ける、カーテンを閉める、水を足す、様子を写真で送るという電気の要らない4つになります。できないことを先に伝えておくほうが、相手は動きやすくなります。

帰宅してから見る順番

玄関を開けたら、まず動物の居場所を確認し、次に室温計を見ます。順番を逆にすると、数字に気を取られて、動物がどこにいるかを見落とします。姿が見えないときは、風呂場や家具の裏など、涼しくて狭い場所から探します。

そのうえで、水がどれだけ減ったか、食べ残しがあるか、排泄の様子はどうかを見ます。夏に食欲が落ちること自体は珍しくありませんが、それが暑さによるものかどうかを家庭で決めることはできません。気になる変化があれば、その日の室温と一緒にかかりつけの動物病院へ相談してください。

記録はメモ1行で足ります。日付、いちばん高かった室温、水の減り、食事、様子。停電した日だけでなく、ふだんの暑い日も同じ形で残しておくと、比べる材料になります。

買う前に測っておくもの

最初に要るのは、動物が過ごす高さで測れる室温計です。壁の高い位置に付いた温度計は、床にいる犬猫のまわりの温度を表していません。ケージの横、寝床の高さ、床から数十cmの位置に1つ置きます。

外出先から室温を見られる機器もありますが、停電すれば通信も止まります。数字が見えなくなること自体が停電の合図になる、という使い方までにとどめておくと、判断を機器に預けすぎずに済みます。

電気を使わない側の備えは、遮光カーテン、すだれ、金属や石のマット、口の広い器のように単純な物です。これらは停電しても働き続けます。電源が要る物を増やす前に、この層を先に埋めておくほうが、留守中には効きます。

よくある質問

エアコンをつけたまま出かけていれば大丈夫ですか

停電すればエアコンも止まるため、電気が使える前提の備えだけでは足りません。つけたまま出かける場合も、日射を遮る、風の道を1本残す、水を2か所に分けるという電気の要らない層を重ねておいてください。ブレーカーが落ちることもあり、復電したときに元の設定で動き出すとは限りません。平常時に一度電源を切って、どう再開するかを見ておくと分かります。

夏に犬猫を何時間まで留守番させられますか

一律の時間はお答えできません。年齢、持病の有無、被毛の量、部屋の向き、階数によって変わります。うちの子の場合にどこまでなら大丈夫かは、健康診断や通院の機会にかかりつけの動物病院へ相談してください。このページで決められるのは、留守にする時間そのものではなく、その時間のあいだ室温が上がりにくい部屋をどう作るかという部分です。

保冷剤は体に直接当てても大丈夫ですか

体を直接冷やす方法の可否は動物の状態によって変わるため、家庭で決める内容ではありません。かかりつけの動物病院に確認してください。留守中の備えとして扱えるのは、動物が自分で近づいたり離れたりできる場所に冷たい物を置き、溶けても寝床が濡れない配置にしておくところまでです。

停電したかどうかを外出先から知る方法はありますか

電力会社が停電の情報を公開しており、地域を指定して見られます。家に置いた通信機器の反応が途切れることでも見当は付きますが、通信の不調と区別できないことがあります。どちらの方法でも分かるのは停電の有無までで、家の中の室温までは分かりません。停電が分かった時点で、頼む相手へ連絡する時刻を決めておくほうが確実です。

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最終更新: 2026-08-26 / 編集: ペット防災室編集部(株式会社Mycat)

このページは家庭内で情報を整理するための資料です。診断・治療の判断はできません。体調の変化があるときは動物病院に相談してください。避難の可否や方法は、お住まいの自治体および避難所の指示に従ってください。